「双極性障害」って何?【どんな症状が出るの?どう対処したらいいの?】
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こんにちは。しげひで(@shigehidesan)です。
私が退職したきっかけの一つが、「双極性障害」という精神疾患です。
聞きなれない病名かもしれませんが、昔は「躁鬱病」と呼ばれていましたので、そちらの名称を聞いたことがある人もいるかもしれません。
私はまだ治療し始めて2ヶ月〜3ヶ月ですが、Twitterで双極性障害の闘病をしている方々とお話しさせていただき、1人ではないということも知りました。
私自身、今後どのように向き合っていくかも含めまとめておきますので、現在同様の症状で悩んでいる人に、少しでも役立てれば幸いです。
1.双極性障害とは
双極性障害とは、気分障害に分類され、いわゆる「うつ病」と同様の気分の落ち込みがみられる上、それと対極となる「躁状態」が起こる病気です。
昔「躁鬱病」と呼ばれていましたが、呼称が変わりました。
理由は、双極性障害と鬱病は、似て非なるもので全く別の病気であるのではないかと考えられたからです。
精神疾患は、実態のない病状に対して名前をつけますので、必ずしも「この症状が出ているからこの病気です」と言えるわけではありません。
そのため、病名を参考にしつつ、その人個人の状態にしっかりと向き合う必要があるでしょう。
1-1.その原因が詳しく解明されていない
双極性障害の原因は、まだ解明されていません。
しかし、この病気は精神疾患の中でも脳やゲノムなどの身体的な側面が強い病気だと考えられています。ストレスが誘因や悪化要因になりますが、単なる「こころの悩み」ではありません。
ですから、精神療法やカウンセリングだけで根本的な治療をすることはできません。
また双極性障害は、どんな性格の人でもなりうる病気です。
鬱病と違うのが、薬物治療とカウンセリングのでの根本的な改善が難しいと言われています。
ただ、悲観しなくていいと心から感じたのが、厚生労働省のメンタルヘルスのWebページに書かれている以下の文章です。
1~3カ月に1回、定期的に外来で診察を受けながら、薬をうまく利用して再発をコントロールし続け、それまで築いてきた人生を何らそこなうことなく、生活することが十分に可能です。
そうなれば双極性障害は、人生の中のほんの小さな一部分にすぎなくなります。ここまでくれば、この病気はもう治ったと考えてもよいくらいです。
多くの患者さんは、躁状態や鬱状態が治った時に、安心して治療をやめてしまうそうです。
なぜなら、「鬱病の場合の鬱状態」と、「双極性障害の場合の鬱状態」は、ほとんど見分けがつかず、かつ、明確な見分け方の研究はまだ発展途上にあるためです。
なお、鬱は鬱を治すことに専念するので、多くの場合一年ほどで治療を修了できるそうです。
私も最初、適応障害の診断でしたので、抗うつ剤だけの処方でした。
ただ、復職してまた抑うつ状態に入ってしまい、抑うつになって再度休職になった時に、双極性障害の診断を受けました。
そして、気分安定剤と抗うつ剤を両用して、現在治療に向き合っている途中です。
1-2.双極性障害はⅠ型とⅡ型に分類される
- Ⅰ型はいわゆる「激躁」
双極Ⅰ型障害の躁状態では、ほとんど寝ることなく動き回り続け、多弁になって家族や周囲の人に休む間もなくしゃべり続け、家族を疲労困ぱいさせてしまいます。
仕事や勉強にはエネルギッシュに取り組むのですが、ひとつのことに集中できず、何ひとつ仕上げることができません。
高額な買い物をして何千万円という借金をつくってしまったり、法的な問題を引き起こしたりする場合もあります。失敗の可能性が高いむちゃなことに次々と手を出してしまうため、これまで築いてきた社会的信用を一気に失ったあげく、仕事をやめざるをえなくなることもしばしばあります。
また、自分には超能力があるといった誇大妄想をもつケースもあります。
- Ⅱ型は「軽躁」と「抑うつ」を繰り返す
双極II型障害の軽躁状態は、躁状態のように周囲に迷惑をかけることはありません。
いつもとは人が変わったように元気で、短時間の睡眠でも平気で動き回り、明らかに「ハイだな」というふうに見えます。いつもに比べて人間関係に積極的になりますが、少し行き過ぎという感じを受ける場合もあります。
躁状態と軽躁状態に共通していえることは、多くの場合、本人は自分の変化を自覚できないということです。大きなトラブルを起こしていながら、患者さん自身はほとんど困っておらず、気分爽快でいつもより調子がよいと感じており、周囲の困惑に気づくことができません。
私は、双極性障害Ⅱ型の「軽躁」と「抑うつ」を繰り返す病気です。
同期に言われたことがあるのですが、軽躁の時は「クスリやってるでしょ」と言われるほどハイテンションです。(同期、口悪いな)
1-3.双極性障害の鬱状態について
・抑うつ気分(筆舌に尽くしがたい、何とも形容しがたいうっとうしい気分が一日中、何日も続く)
・興味・喜びの喪失(すべてのことにまったく興味をもてなくなり、何をしても楽しいとかうれしいという気分がもてなくなる)
・早朝覚醒
・食欲の減退または亢進、体重の増減
・疲れやすい、やる気が出ない
・自責感
・自殺念慮
などがあります。
また、最初に鬱状態もしくは躁状態になった時から、次に病相が出るまで、5年くらいの間隔があると言われています。
躁や鬱が収まっている期間は何の症状もなく健常な状態になりますが、この期間に薬を飲まないと、ほとんどの場合躁と鬱の症状を繰り返すことになります。
治療を怠ると、躁状態と鬱状態の感覚が短くなり、ラピッドサイクラーと言われる、年4回以上病相がある状態に移行するそうです。*1
また、これは当事者以外に非常に理解し難い状態ですが、「躁状態」と「鬱状態」が同時に出る「混合状態」になることもあります。
例えば
興奮して行動は活発なのに、不安が強く希死念慮がある
などの状態です。
躁状態から鬱状態に移行する際に、この混合状態が起こり得ます。
2.いつ気づいたか
実は、この症状の自覚は私自身ずっとありました。
4〜5年前(2012年〜2013年ごろ)の大学時代に、心理学部の後輩に「しげひでさん、僕躁鬱病なんです」とカミングアウトされたのが理由です。
彼の症状を聞いて、「しげひでさんも、ちょっと躁鬱の気があると思います」と言われて、自分が向き合ってきた感情がなんなのかを知りました。
ただ、学生の時はメンタルクリニックに通うという発想は、全くありませんでした。
軽躁になれば、学業も部活もボランティアもゼミ活動も何でもかんでもやって、みんなに羨ましがられるような学生だったので、それを失いたくなかったのです。
後輩にも言われたのですが「躁鬱の人は、躁の自分が好きで、治療しない場合もある」ということを、完全に見透かされていましたね(笑)
鬱になれば、大学生はすごく時間があるので、とにかく休むことができます。
これも私個人の特性だと楽観的に思っていましたし、今より躁と鬱の振れ幅も少なくて済んでいました。
でも、社会人になるとそうもいかないということを、周りに迷惑をかけてようやく知りました。
これは、私の弱さだったのです。
20代も中盤で、この病気にしっかりと向き合うことができて、本当に良かったと思っています。
3.まとめ
もし、この記事に記載している症状に思い当たる時は、以下のサイトからメンタルクリニック、最寄りの保健所などで相談することをオススメします。